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ネリリ キルル ハララ

学部2年生のちまちま

#02 『二十億光年の孤独』 谷川俊太郎

二十億光年の孤独

 

人類は小さな球の上で

眠り起きそして働き

ときどき火星に仲間を欲しがったりする

 

火星人は小さな球の上で

何をしているか  僕は知らない

(或はネリリし キルルし ハララしているか)

しかしときどき地球に仲間を欲しがったりする

それはまったくたしかなことだ

 

万有引力とは

ひきあう孤独の力である

 

宇宙はひずんでいる

それ故みんなはもとめ合う

 

宇宙はどんどん膨らんでゆく

それ故みんなは不安である

 

二十億光年の孤独に

僕は思わずくしゃみをした

 

 

万有引力とはひきあう孤独の力である」

なんて素敵なフレーズだろう。

 

「宇宙はどんどん膨らんでゆく それ故みんなは不安である」

このフレーズを読むと、コスモポリタニズム(世界市民主義)が頭をよぎった。それまでちっぽけな都市国家の世界しか知らなかった古代人たちは世界がどんどん広がり異質な他者と交流を深めていくことで、だんだんと自分の存在の危うさに冒される。広がっていく宇宙、その中で自己の存在の脆さに不安になるのだ。